風呂敷にはその使用法がモノを包むということにちなんで、「幸せを包む」といった
げんかつぎに由来して贈り物としても従来より喜ばれてきました。
現在では店舗に足を運ぶまでもなく通販でも購入することが普及していますが、
選ぶときにポイントになるのはどの色合いを選ぶのかという点です。
風呂敷には様々な色合いのものがありますが、その模様によっては
魔除けに使われたり、慶弔等のTPOに応じてふさわしい色もあります。
そこで、風呂敷の色の意味合いをここで確認しておきましょう。
赤は夜が「明けて」(朱けて)「明るく」(赤るく)ことから、
おめでたい祝い事などの際に最適と考えられてきました。
一口に赤といっても紫がかったものから、黄色みを帯びた橙色に近いものまで
いくつものバリエーションがあります。
紫色は古来から高貴な身分の人々だけが身につけることを許されたもので、
慶弔をとわず使用することができます。
普段使いにも活用でき四季を選ばない汎用性の高さも持っています。
藤色から赤みがかった紫・青みがかった紫などもあります。
黄色は黄金色を連想させるため、町人文化が栄えた江戸時代において
山吹色などが流行を見せました。
富貴通じる色としておめでたい場面で好まれています。
中でもウコン色は殺虫効果を持つ染料を使用するため害虫が寄り付かない点が評価されて
風呂敷だけでなく茶道具や衣服にも盛んに用いられていました。
風呂敷を選ぶときには、それぞれの色合いの意味合いを踏まえて選ぶことが大事です。